完璧にやられた。
「おい、天野。中学生気分もあるのは分かるがあんまりうるさくしないように」
「………はい」
こんな奴と一年間同じクラス?
そんなの無理無理!!
それに隣なんて…。
私の学校生活は今日から地獄がハジマル予感がした。
□ □ □
「いいなー!いちごはっ!」
休み時間美咲は私のクラスに来て呟く。
「どこがいいの!?私はこの一年間終わったよ。あーあ、死んでもいい」
「だってあのイケメンの蒼空くんがいるじゃない!本当羨ましいわ」
「あんなのイケメンなんかじゃないよ。性格悪いもん。ブスブス」
「誰がブスだって?」
この声は…。
「あんたっ!!何でいんのよ!」
「何でって言われてもここ俺のクラスだから。そんなのも分からないの?大丈夫かな?頭」
「あんたは、それしか言えないのか!人のことバカにして…!」
「やっぱりカッコいいわ…」
「み、美咲!騙されちゃ…」
「いちごちゃんの友達?俺、蒼空って言います。よろしくね」
優しい雰囲気を出しまくってるあいつ。
「は。はい。よろしくお願いします!」
「み、美咲…?」
「いい人じゃない!!」
あいつを見るとまたべーっと舌を出してきた。
本当ムカつくんだから。
嫌になる。
泣けてくる。
「あーーーーー」
「チビうるさい」
隣でわざと叫ぶ。
「あーーーーー。ストレス溜まりすぎて死にそー」
「大丈夫だ。バカは死なないから」
「ふんっ。バカですよーだ。お前はさっさと消えろ」
「俺が消えたら悲しむ人たくさんいるわ」
「私は喜ぶ!!」
「あっそ」
うわー…。
こいつに対する殺意が芽生えてきたぞ?
もう、私の人生はどうなるの…?
神様お助けください。
何でそんなことを願うのってやっぱり私ってバカ!?
いやいやいや。
この高校に入れたんだから自分を下に見ちゃダメよ。
私はバカじゃない。