「はい、出ましたよ。チビとか言われただけですぐ泣く女。俺、そういう奴一番嫌い」

「おい、蒼空(そら)。それ言い過ぎだよ!この子泣いてるじゃんか」

「だから、俺はそれが嫌いだっつってんの。泣けば済むと思ってんだろ?弱いのはごめんだね」

「……いいもん!あんたなんか大嫌い!」

私はそれだけ言い放つとあいつを置いて美咲を連れて学校に向かった。

あんな奴大嫌い、大嫌い。

学校にああいうのいなきゃいいのに。

でも、違う学校みたいだからいいよね。

気にしないでおこ。


私はこれから起こることも知らずに教室に入るのだった。