それから堀江は何日も部屋に閉じこもり、必要最小限の出入りを遮断し沈黙を続けた。


奈緒美『お兄ちゃん大丈夫かな?』


テル『心配ないよ飯も食ってるし薬も飲んでんだから』


アイム『何かあったんですかね?』


奈緒美『医者も別に問題ないって言ってたし、まぁそのうちまた出て来ると思うよ!』


ヨシコ『心配だわね。』


奈緒美『平気!平気!事故ってからたまにああいうとこあるから!」


香織『そうじゃな。一時的に(猿を決め込む)じゃ』


テル『なんだそれ?』


香織『見ざる聞かざる言わざる、から、知らぬ振り、無視を決め込むの意味じゃ。たわけが!』


テル『猿の分際で難しい事言いやがって!キー!』


アイム『こんな事言ったらあれっすけど社長、猿が苦手なんすよね?』


香織『なんじゃ!わしのせいか!』


ヨシコ『たしかに香織が猿になってからだもんね。』


香織『お姉ちゃんまで!キキー!』


テル『おお。そうだそうだ猿っぽい!でもさ、それは関係ないんじゃないかな?』


香織『テル・・・』


テル『だって、いくらなんでもあいつがこんな猿ごときでふさぎ込むわけないし!』


香織『貴様。かばっているつもりか?』


アイム『犬猿の仲』


ヨシコ『うまいじゃない。』


香織『お姉ちゃん!』


奈緒美『そうね、きっとヘリに乗ったりで疲れちゃったのよ!まぁ気楽に待ちましょ!』