その頃、堀江達は病院に居た。

堀江『気がついたか?奈緒美。』

奈緒美『お兄ちゃん。私・・・ごめんなさい。』

堀江『いいんだ、テルがとっさに止めてくれたから深い傷にはならなかったんだ。傷も残らないだろうって医者が言っていた。』

テル『俺、外で待ってます。』

堀江『いや、そこでお前も聞いててくれ。』

テル『ああ・・・。』

堀江『奈緒美、あれはお前がやった事なんかじゃないんだ、だってそうだろうそんな事できる訳ないんだよ、お前は普通の人間なんだから。』

奈緒美『普通じゃない!だって兄弟にそんな事普通はしないわ!』

堀江『違うんだよ、奈緒美。あれは、俺が自殺しようと思ってやった事なんだよ。』

奈緒美『嘘よ!またそうやって私をかばおうとしてるんだわ!』


    『嘘じゃない!!』

テル『アイム!おまえ今は黙ってろ!』

アイム『奈緒美さん!嘘じゃないよ!』

テル『おまえは黙ってろって!』

アイム『これを見て!』

アイムは堀江の日記を奈緒美に渡した。

アイム『そこ読んでみなよ。』

その日記にはこう記してあった。


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×月×日

もうやめにしよう。

俺はこの世に残す事は何もない。


奈緒美、ごめんな。

俺の財産は全ておまえのもんだ

皮肉なもんだな、俺らの親は金に殺された

俺も同じだ

つくづくこの世の中が嫌になったよ

昨日も俺のせいで人が死んだ

そんなつもりはなかったんだ

わかってくれ奈緒美。

もし、これを読んだら捨ててくれ

自殺がバレたら保険金もおりないからな

こんなものをのこすなんて未練がましいか?

最後にしっといてほしかったんだおまえだけには

さようなら奈緒美。

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奈緒美『これは・・・』

堀江『そうだ。あの日の日付だ。これでわかっただろう。』

奈緒美『でも・・』

堀江『墜落する寸前にお前を見たよ。

なんでだろうな、父さんと母さんもそこにいたような気がしたよ。

きっとみんながそうさせてくれなかったんだよ。

俺はお前に助けられたんだよ!

奈緒美『お兄ちゃん。。。ワァ〜ン!』


アイム『ワ〜ン!ええはなしやないかぁ〜』

堀江『おまえらは。勝手に日記を読みやがって!』

アイム『すいませんすいません!』

テル『いいじゃねーか。見られたくなきゃ隠しとけっつーの!』

アイム『テルいつみたの?』

テル『初日。』