テル『うっひょ〜きもち〜』


堀江『素晴らしい眺めだな。』


アイム『いっつもじいちゃんと来てたから、ほかの人が来たのは多分初めてだな!』


ヒッキー『アイムさんほかに家族は居ないんですか?』


アイム『うん。母ちゃんは俺を生んですぐに死んだんだ。父ちゃんは、それが原因で心が病んじまって俺は小さい時にじいちゃんに預けられたんだよ。』


ヒッキー『すいません。変な事聞いちゃって!』


アイム『いやいいんだ。別に隠す事でもないしそんなに気にしてないから。』


テル『で、親父は?』


アイム『ああ。多分どっかにいる。』


堀江『会ってないのか?』


アイム『はい。親父が俺に言ったんすよ、お前が母親を殺したって。だから俺、』


ヒッキー『そうなんだ・・・』

アイムは少し泣いていたが、バレないようにお湯の中に潜った。
しばらくの間沈黙が彼らを包み、テルは話題を変えようと沈黙を破った。


テル『ヒ、ヒッキーの親は?』

堀江『ああ、ヒッキーの話も聞きたいな!』

ヒッキー『僕の家は、両親のやってたITの会社が大きくてがそこそこ裕福な家庭でした。』

堀江『ほう。なんて会社だい?』

ヒッキー『ミクチー。』

堀江『なんだ!そこそこなんてもんじゃないじゃないか!御曹司!坊ちゃんだね〜』


テル『知ってるのか?』


堀江『まあな、俺も一応その業界の人間だからなミクチーっつったら・・・!』


堀江『おーい!そっちはどうだ〜?湯加減はいいか〜?』


テル『なんだよ!もったいぶんなよ!』


ヒッキー『そうです。ミクチー誘拐殺人事件。二人とも強盗に殺されたんですよ。まだ犯人も捕まってません。』


テル『お〜い!猿〜!あつくないか〜?』


アイム『ヒッキーも大変なんだな〜うぇ〜ん!俺がゼッテー犯人捕まえてやっからな〜!グスン。』


ヒッキー『アイムさんもお父さんと会えるといいですね〜。グスン』


堀江『テル!テルは?家族は?』


テル『俺?俺は・・わかんねー。会った事ないんだ。ずっと養護施設にいたから。』


堀江『そうか、それはよかった。』


テル『は?喧嘩うってんのか?』

堀江『いや、そうじゃない!いや、何なんだよお前らは!ダーハッハッハッハ』

テル『だから、喧嘩売ってんのか?!』

堀江『ハハハ、これがわらえずにいられるか?揃いも揃って不幸のオンパレードじゃないか!』

テル『だから、・・・』

堀江『おまえも笑えっ!!笑う角には何とやらだ!ハーッハッハッハ』

テル『そうだな!はーッハッハッハッハ!』


テル『俺もなんか泣けてきた。グスン』


堀江『グスン。』


香織『おまえら大丈夫か?泣いたり笑ったり、どうした?』


テル『それ以上何も言うな。何も聞くな。そして見るな!』


香織『猿を決め込むだな。』


香織『馬鹿め!決め込まんでもわしは猿じゃ!!』