俺としてはなんとか彬良さんに認めて貰って、夜に外出したり遊び行ったり果てはお泊まりなんかできるように……


でもまぁマコの顔見てたらこんながっついてるようなこと言えねぇよなぁ。


マコの手料理はまた食べたいけどね。



「行こっか♪」



遠慮がち…というか少し恥ずかしそうにポケットに突っ込んでた腕にそっと手を回してくるマコを少し体から肘を放して受け入れる。
二人でゆっくり歩き出す。




「アツ君…さっき何回も声かけられてたね」
「見てたの?」
「うん。教室から見える」

「俺全部断ったよ?彼女以外興味無いからって」





また気にしてるのかと思って慌てて弁解する。
でも違った。感情を読み取ろうとマコを見ると、見上げて来たその表情はビックリする程明るかった。



「分かってるよ?じゃなかったらアツ君今ごろ私といないもん。一番に考えてくれてとっても嬉しい」


ニコニコ笑うマコ。一片の曇りも無いその笑顔が100%俺を信用してくれてる事を物語ってる。
胸がキュンキュン甘酸っぱく疼く。

た、たまんねぇ。


我慢とか理性とかそういう問題じゃない。条件反射というか本能で動いた俺の体。
見上げてるマコの唇に自分の唇を重ねる。



「っ……!?」




ビックリして目を見開いてるマコからすぐ唇を放す。
ナチュラルなキス。合わせた唇の余韻に浸る。甘いピーチの香りは多分リップかな……



「アツ君っ!?人前だよっ!」



周りにはマコと同じ制服の子達が沢山歩いてる。人目を気にして慌てるマコにニッと微笑む。



「だってしたかったんだもん♪」

「したかったって…」
「可愛いから♪」

「~っ」



俺の自己中な笑顔に押されて何も言えなくなって頬を染めて困ってる。か~わい~♪



「ごめんね♪」

「……うん」


こうやって俺のだって普通に許してくれるようになったし、カップルっぽくてなんかいい♪