「はぁ?別にホテル行けばいーじゃん」





意味分かんねーし。そんな事の為に俺らを危険な目(?)に合わせた訳?





「そういう問題じゃないのよ。なんですぐ話をそっちに持っていくのよ!これだから男は………私だってたまには彼の家で彼に手料理食べさせたいと思うわよ。夜は真琴ちゃん一人にするの心配で会ってくれないんだから」



俯く姉貴。
あ~ぁ急にしおらしくなっちゃって。でも結局は……俺を売ったんだろ?






「ごめん凜ちゃん。俺不器用だからうまいこと会ってあげられなくて」

「いいの。こうやって付き合えただけで私幸せなんだから。彬良君の家のペースに合わせるよ」








なんだよ二人でかばいあって昼ドラのワンシーンか?……アホくさ。


俺ってマコの事以外割と興味ない。他のカップルがどうなろうとはっきり言ってどーでもいいよ。











「…………そういうことなら」
「…っと、ビックリした~」






急にマコがむくっと起き上がる。目覚めてたの?なんだか神妙。







「ごめんなさい」

「なにが?」
「なにが?」
「なにが?」







三人一斉に同じ言葉を発する。しかもほぼ同時に。きっもち悪ぅ~……この時はアレの最中を目撃しちゃったことに対するごめんなさいだと思ってたんだけど……






「夜は危ないからってお兄ちゃん優しいからずっと家にいてくれて……私それに甘えてました」

「そんなこと当たり前じゃないか」






おっと?真っ最中に遭遇したショックよりそっちの話題を優先させる訳ね。偉いぞ。実はしっかりしてんじゃん。






「お兄ちゃんもっと彼女と会ってあげた方がいいよ。少しの時間でも一緒にいたい気持ち、私も分かるから」






ふと俺の方を見上げるマコ。そんなに愛しそうに見んなって~!抱き締めたくなるじゃん。