「つうか裸、丸見えなんだけど。服着たら?」
「ヤダ篤のエッチ。私の裸見て興奮してるっ」
「はーっ………ばっかじゃね?てめぇのたるんだ裸なんか興奮の対象になる訳ねっつーの」
「ひっどーい。たるんでないわよっ。毎日エクササイズしてるんだから」
「兄弟喧嘩はそのくらいにして。凜ちゃんも服着なさい」
俺らがギャーすか騒いでる間に服を着込んだ彬良さんに促されて渋々身支度を始める姉貴。
さぁどういうことかきちんと喋って貰いますか。
「んで?聞きたい事は多々あるけど。二人はいつの間にそんな関係に?」
犯人を前にした刑事のようにリビングのソファーに向かい合わせに座って、二人に向かって偉そうに疑問を投げ掛ける。
マコはもちろん俺が運んで、しっかり自分の膝に寝かせた。役得役得♪
「えっと~……ごく最近よね」
「…………」
マコが気絶したのが相当ショックだったのか、彬良さんは言葉を発しない。変わりに淡々と姉貴が答える。
「あんた達が付き合ってるのとは全く関係ないわよ。こっちはこっちでやってたから」
「ふ~ん……まっ、そんなのはどーでもいいけどな。興味本位な詮索で馴れ初め聞かされても興味ねーし」
俺が今知りたいのはただ一つ。
「つうか。俺にデマ流してどういうこと?マジでヤバかったんだけど」
-ガタリ!-
「ヤバいって何がだ!お前まさか真琴を……」
「いや、してませんて本当(今回は)。誓います」
こんなとこで食いついてきた彬良さんの剣幕にビビりながらもなんとかなだめる。
「んで?どういうつもりよ」
じとーっと睨んでも姉貴の奴はすましてる。
「だって篤達がそういう事なら私は堂々と真琴ちゃん不在の家にお泊まり出来るじゃない」