好き。




大好き。





愛してる…………










言葉にしなくても唇が触れ合う度に伝わって来る気持ち。






うっすら目を開けるとすぐ側にはアツ君の整った顔が。

伏せられた長いまつげ。
荒い息遣い。

背中に感じる大きな手。
アツ君の香水の香り。






全身で感じるアツ君……









その唇が徐々に下に降りて行き、胸元に触れる。





「んっ………」






ピクッと体が反応する。







「マコの胸柔らかい………いい匂いする」







いつの間にかボタンを外され、胸に埋められる顔。
アツ君のリードで今まで感じた事ない気持ちが引き出されてゆく。





自分の口から意思とは関係なく時折漏れる甘い声に戸惑いながらも、アツ君に身を委ねていた。









愛しいその人の手が、指が、唇が体を這う。







触れたところがキュンと疼く。ピリッと電流を流したような感覚。砂浜に波が押し寄せられるような気持ちの高まり。



どれも今まで感じたことがないもので。
体をどこかに繋いでいて貰わないとフワフワ飛んで行ってしまいそう。



どうにかなっちゃいそうな自分をなんとか保ちつつ、目の前にあるそのひき締まった逞しい体に必死にしがみついていた。触れる肌と肌………










「…いい?」


「う………ん」









アツ君の声が遠い。声にならない声。それに答えようと、なんとか頷くしかなかった。











ゆっくりと私に覆い被さるアツ君。全身にかかる重さが心地いい。






そして今まさに重なろうとしたその瞬間。













-キーッ…バタン-










「うあっ……ヤベ」






ガバッと起き上がるアツ君。どうしたの?