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「綺麗だった~!楽しかった♪」





次々天井に浮かぶ四季折々の満点の星空。幻想的な音楽………こんな星に囲まれてると私達の悩みごとなんかほんのちっぽけに思えて来るから不思議。

「ホント星が好きなんだなぁ」
「うん大好きだよ。綺麗でロマンチックで壮大だけど儚げで…」
「マコらしいな」




ニコニコしてるアツ君見てハッとする。
私ったらはしゃいで熱く語っちゃって…恥ずかしい。子供みたい。




「俺もいいもん見つけた♪」




見上げると頭をなでなでしてくれる。あ、目を細めてる。私が断トツで大好きなアツ君の表情。何がそんなに嬉しいの?私までニコニコしちゃう。




「星の話してる時と甘いもん食ってる時のマコの顔、同じくらい超幸せそう。やっぱ俺めっちゃ嬉しいわ。幸せ♪」
「え?」






肩を抱き寄せられて頭にコツンと寄せられるアツ君の顔。

そんなことが?そんなことでアツ君が幸せになれるの?………


どんな小さな事でも幸せ、嬉しいって言ってくれるアツ君。なんて気持ちが優しいんだろう…………





胸がいっぱいになって思わずギュってアツ君の腕にしがみつく。






「ありがと…………」
「ん…」







ほんと好きだぁ。好きで好きで好きが溢れてしまいそう。でもこぼすのは勿体なくて………いつまでも側にいたいよ。









その時だった。
すれ違った高校生っぽい集団から声がかった。




「お~?アツじゃん?」
「あ、ホントだ~」
「ええっ!?どうしたのその頭!」






-ドキッ……-







アツ君は交遊関係が広いから外デートをしてれば知り合いに会う確率は高い。それはある程度覚悟はしてたけど…………やっぱり身構えて思わず俯いてギュッとアツ君の腕を掴む。






「よー。お前らこんなとこほっつき歩って…課題は済んだのかよ」
「んなのアツに見せて貰えば済むじゃん」
「そうそう♪」