「…………んっ!」





アツ君の唇は暖かくて甘くて優しくて………頭の芯がクラクラする。目眩を起こしそう。






そしてそのキスは徐々に熱を帯びて、激しさを増す。
段々アツ君から伝わるその熱に侵され力が抜ける。






何これ……こんなの知らない………でも…もう何も考えられないよ………






更に暖かいものが口内に滑り込んでくる。絡む舌と舌……。アツ君は巧みにリードしつつ私の今まで感じたことがない気持ちを引き出して行く。





いつの間にかもう片方の手が私の背中に回され、カーディガンとキャミの下の素肌に触れていた。
すーっとそのしなやかな指が背中を撫でつつ上にのぼり、ブラのホックに指がかかった。と同時に、一瞬で外れた感覚が。





「ふっ……ぁ…んっ」




ゾクッと背中に刺激が走り、身がのけ反る。
横座りの前屈みという無理な姿勢の為、一瞬唇が離れ私の口から、本当に自分の声かと思うような甘い吐息が漏れ、びっくりしてハッと我に返る。






「やだっ………私何を。アツ君っ!?」






自分が夢中になっていたことに、急に恥ずかしさが込み上げて来る。







「ん~?……………」







ぼんやり目を開けたアツ君は一瞬ぼーっと考えた後、私の態度と自分の手が何をしていたのかで合点がいったらしい。

ガバッと起き上がって激しく動揺してる様子。






「ごめ………てっきり夢の続きだと……本当にごめん!」
「…………」





初めてキスしただけで、私ったらこんな淫らなんて………アツ君絶対引いちゃうよ。





私の不審な態度に困惑するアツ君。






「俺………何か酷い事しちゃった……よね」
「酷いなんてっ…」
「さっき乱暴な事はしないっていったばっかなのに……俺って本当口先ばっか……」






はーっと溜め息をついて、うなだれて頭を抱えてしまった。