パイはまっすぐに宙をかけ、緑色の帽子をかぶった小人の顔面に炸裂した。

その衝撃で、小人が後ろに吹っ飛んだ。

その間にも、クリームパイは自分を境界線のように間に挟んで飛びかっていた。

とにかく、逃げなきゃ。

そうは思っても、足が動かない。

どーしよう。

そもそも、ココはどこなのだろう?

なぜこんなところにいるのだろう?

その考えは、途中で強制的に終わらされた。

突然に視界が真っ白になり、甘い匂いで覆われる。

そして衝撃を感じ、後ろに倒れこんだ……。