月明かりの中寂しそうに揺れる瞳。 「キュー!」 視線がぶつかり静かに対峙する。 「お腹が空いているの?おいで!」 いくらニュースで見ていても、雨の中濡れて光る翡翠色の美しさを見たが最後。その姿に捉えられ、抗う事は叶わない。 差し伸べられたその手の平に、私はぴょこんと飛び乗った。 【完】