そしてしばらく平穏な日々が流れた。
このままブルーと一緒に暮らしていくんだろう。
そんな事を思っていたある日。
目が覚めると、今度はテレビが慌てた様子でニュースを伝えている。
半年前の梅雨の時期から突然変異の翡翠かえるが増殖していると……そして、その駆除が始まったが間に合いそうにないと。
「このままだと私たちは終わってしまうかもしれません」
大きな体をした翡翠かえるが、まるで自分の庭のように商店街を歩く映像が映し出された。
突如として始まったペットショップ媒体では無い奇妙な奇妙なかえるブーム。
「私に、私達に逃げ道はもう無いのでしょうか?翡翠かえるを見たらご一報を!!」
ふざけてる。
悪い冗談に違いない。
だって……こんなに可愛いブルーを駆除になんて。
絶対に出さないんだから。
そんな、アナウンサーの体も、徐々に翡翠化が始まっていた。
マイクを持つ指先がほんのり蒼い。
そういえば……私の手にも最近水かきのようなものが出来始めていた。