side湊


走り去っていく、琴音。


俺、避けられてんのか?



さっきも、熱あるか見ようとしただけ


なのに、すごい勢いで離れるし…




…でも、そうだよな……


『あたしだって嫌いだよ!』



琴音は、俺のこと嫌いだから。



結構、落ち込む。


自分で思った事なのに。




前から変わらずに、琴音は俺のことが嫌いだ。


だから、当たり前。



…こんなこと、考えるの止めよ。



集中だな…。




そう、思ってから


深呼吸してから、スタジオに入った。