――トントントン 遠くで何かの音がする。 「………ん…」 「あ…遙、大丈夫?」 「俺…どうした?」 「保健室に迎えに行ったら、起きて…また倒れちゃったんだよ?」 なぜか顔を赤くする優衣。 たしか、優衣が鞄を持って保健室に来たのは覚えている。 でも、そこからの記憶が全くなかった。