白い、ラインを超えた。 「「ワァァァァァ!!」」 大きな歓声に、予選の通過を知らされた。 見上げる観客席に、優衣の姿は見つからない。 午後になる決勝に向けて、1度自分のベンチに戻る。 「遙、天風は見つかったか?」 俺は静かに首を横に振った。