「…遙が走るとね、風が吹くの。」 優衣は微笑みながらそう言った。 「遙はね、何色にもそまらなくて…透き通った風。 あたしは、そんな遙が誰よりも輝いて見えるよ。」 少し赤くなりながらもそう言った優衣を、俺は思わず抱き締めた。 「きゃ…ちょ、遙?」