「あたしから見た遙はね、“風”」



「…風?」




「うん。誰にも流されず、自分なりの走りをするの。


誰にも止められない、永遠の風。」




ずっと夢見てきた。

風になって走りたいと。



ただ走るのが好きで、それ以外


何も考えてなかった。



「すごく気ままで呑気な風だよっ!!」



「…そっか。優衣、ありがとな。」



優衣が“風”と言ってただけで嬉しかった。