「俺は…記憶を戻して欲しい。


走れない事を知るのは辛いと思う。


それでも…。

失ったものの数より、今ここにあるものの方が多い事だって…きっとあるから。」




…たとえどちらかが相手を忘れても。



その分、相手の事を覚えていればいい。



失ったものの数よりも、楽しい思い出の方が多いはずだから。




「そ…だね!!遙、頑張ろ?」




「あぁ。」



絶対、思い出してね…陸斗。