「竜。」 「ん?」 「ありがとう。」 迷惑かけてごめんねって言うよりも、そう言った方が良いと思った。 「礼言うことじゃねぇよ。けど、もうそんな話すんな。」 ぎゅっと肩を抱き寄せられた。 「うん。もうしない。」 そんな話もうしないよ。 やっと地獄から開放されたんだから。 今ある少しだけの自由も大切にしたいから。