「………………………。」





え?

何よ。
何で皆固まってんの?





「やべぇ。」




「え?何が?」




竜は何故か口元に手の甲を当ててそっぽを向いてしまった。




「奈々ちゃんて、綺麗に笑うよね。」



「そう?んなことないよ。あたしは普通だよ。」





「姫は無自覚かぁ。尚更たちわりぃな。」






なんの話?

まあ、いいや。




「竜はやか早く行こう?」




「あ、あぁ。そうだな。」




いつも冷静な竜がどこか落ち着きが無くて、不思議で仕方がなかった。