階段をおりて、一階に行くと蒼竜の面子がざわついた。




理由はきっと竜がいるから。

それに、春馬も港も友樹もいつの間にか付いてきていた。





目の前には沢山の人。


皆それぞれ髪の色がカラフルだし、目つきも鋭くて、正直ヒビってる。






緊張と不安で少し震えているあたしに竜は気付いたみたいで、


手を握ってくれた。






「あ、あたしは知ってのとおり、despairのトップ、北神棟磨の女です。けど、棟磨とは好きで付き合っていた訳ではありません。despairは汚いことを平気でやる腐った連中の集まりです。そんな奴らのトップの女のあたしが此処にいることに不快感を持つかもしれません。もし、あたしの存在が嫌でしたら、遠慮無く殺して下さい。あたしはもう誰にも必要とされてない、ヨウナシ人間ですから。」





ニコッと笑って言うと、蒼竜の面子達は戸惑いと悲痛の顔を見せた。



「皆さんが、そんな顔をする必要はありません。あたしは下っ端なんで、こき使って下さい。よろしくお願いします。」





丁寧にお辞儀をすると






「頭を上げて下さい。こちらこそよろしくお願いしますっ!俺、奈々さんと同じクラスの戸川 碧(とがわ あおい)です。確かにdespairは汚いやり方ばかりしてます。けど、あなたは純粋です。クラスで見ててそう思いました。だから、信用できます。あ、碧って呼んで下さいね。」