居心地が悪いのを我慢しながら、竜が話すのを待つ。




「今から、お前等に大切な話がある。」



“大切な話”と聞いて、皆の表情が固くなっていくのが分かる。




「ここにいる女、名前は宮沢 奈々。知っている奴もいるかもしれないが、despairのトップ北神の女だ。」



その言葉に一階の人達がざわめく。







当たり前だよね…。敵チームの女と自分達の総長が手繋いで一緒に居るんだから。





「こいつは人質だ。けど、傷つけるのは許さねぇ。もうdespair所には返さねぇ。」





人質ぽっく無いけど、あたしは人質。


だからdespairの所に返れないのは当たり前。




まあ、返りたく無いけど。






「それと、今日からこいつは俺の女だ。」






そうそう。実はそうなんだよねぇ……って、はぁ!?




「ちょ、竜!?何言ってんの!?」






おいおい、聞いてねぇぞ。


あたしはいつま間にあんたの女になったんだよ!?