そう、私が今回彼との別れの理由は約束を破るから。
ってのは、ただの後付け。
そんなの、わかりきってるくせして聞く伊織は本当に歪んでる(笑)
「え〜?(笑)女のいる飲み会に行ったから?(笑)」
私も社会人だ。お酒の場に女子がいることなんて、当たり前。
でも、わざと束縛のする、不安で仕方ない彼女を演じたのだ。
「あんたさ〜それ、誕生日がすぎてからだよね?(笑)」
「あら?ばれてました?さすが伊織ねぇーさんですね!(笑)」
そうそう、季節は11月の始め。
私の誕生日は、10月10日。
「大変だったんだよー?約一ヶ月、束バッキーの彼女演じるのは!
てか、いっくんと三ヶ月も付き合った自分に拍手!」
いっくんに、21歳の誕生日にもらったのは今日も使ってるブランドのバッグ。
「それ以外にも、ピアスと新しい掃除機と洋服だっけ?別の人から!
一体何人、朱音の畑には男がいるのよ!(笑)」
そうなんです、そうなんです。
私、1人の人だけって無理なんです。