「ねぇ、まじで覚えてないの!?」



集会も終わり、お得意様の接客も終わり一息ついた午後。



滝上さんは前のめりになって、答えを求めている。



「えっと?滝上…なにさんだっけ?」



さっき聞いた名前さえも忘れちゃう私。



「ねぇ何なのその記憶力のなさ!!



でもどうせ…本社のお客様全員は覚えているんだろ?」


うっ…本当に働いていたんだ。


その私の矛盾した記憶力を知っているってことは。