その週の金曜日。
残業しているのは、私と大倉さんしかいなかった。いつもだったら誰かがいるが、金曜日の事もあり、定時で帰っていった。今まであれば、普通にこの場にいれるが、青ちゃんにあんなこと言われて、なんか少し気まずかった。

そんなことを思っていたら、大倉さんが私に珈琲をくれた。

『ありがとうございます』

『あと、どれぐらい残る?』

『あと30分ぐらいです』

本当はあと一時間ぐらい掛かりそうだったが、もう頭も働かないので30分で終わらせようとした。

『ラーメン食べて帰らない?』

『はい』

もう、8時を過ぎていた。