その声に、言葉に、顔に―――何度もやられる。


「お前、今日はうちに来なかったんだって?」
「…え?だ、だって」


呼ばれてないし。
ていうか昨日も実際夜ご飯一緒させてもらったし。

大体、聖二(彼氏)が居ないのにそこにいるのもなんだか落ち着かなくて。

…皆の気持ち、聞いちゃった後だし。


私が悶々と考え込んでいると、聖二がふぅっと紫煙を上に吐いて煙草を携帯灰皿に押しつけた。


「俺のこと気にしてんの?」
「…き、気にしてるっていうか…」
「別に俺はなんとも思わないけど」


その冷たい言葉にズキンと胸が痛む。

まだ数日だけど。
私の手を取ってくれた日からほんの少ししか経ってないけど。

それ以上に、聖二の心が本当に私にあるのか不安になる。

人一倍、語らなくて、読めない男だから―――。


私がどう答えていいかわからないまま聖二の方向から顔を逸らし、俯いた。


「…おい」
「……なに」


これ以上何を言って傷つけようとしてんの?

あんまり言葉を発すると、本当に泣きそうになったから、私は言葉少なに答えた。

そうしたら、聖二がまた私に問い掛ける。


「なに、考えてる」


『なに』…って。
あんたのことだよ。あんたの今言ったことと、本心と…。

気持ちがどこにあるか。

それを確かめる術を探してるんだよ。