*
「あれ?コウ?」
テーブルの上に、今テイクアウトしてきたものを広げていた。
ふと、キッチンを見るとコウの姿が見えない。
そして、周りを見ると、誰も見てないのについたままのテレビ。それと、動かない聖二しかいない。
あれ?ミカとアキラもいない?
ぼくとしたことが、目の前のものがあまりに美味しそうで食べることだけ考えてたかも。
きょろきょろとしながらキッチンへと向かおうとすると、玄関が見えた。
そこに人影があって、不思議に思ったぼくは、ソロリ、と近づいて行く。
「アキラ??」
靴は履いてるけど、玄関に背を向けるようにして、出る様子でもなさそうなアキラ。
ぼくが近づいても、こっちを見ることもせずに、なにやら〝外〟を窺ってるようだ。
「……なにして――」
さらに距離を詰めると、廊下から人の声が聞こえて来て口を噤んだ。
「……すみません」
この声は、ミカだ。
吸い寄せられるように、靴も履かず。
アキラの近くを陣取ると、息を殺すようにして耳を澄ませる。
「……いや。ごめん。悪いのは美佳ちゃんじゃないのにね」
そして次に耳に届いた声は、コウだ。
会話の内容までは理解しきれないけど、シリアスな空気なのは間違いない。
「あれ?コウ?」
テーブルの上に、今テイクアウトしてきたものを広げていた。
ふと、キッチンを見るとコウの姿が見えない。
そして、周りを見ると、誰も見てないのについたままのテレビ。それと、動かない聖二しかいない。
あれ?ミカとアキラもいない?
ぼくとしたことが、目の前のものがあまりに美味しそうで食べることだけ考えてたかも。
きょろきょろとしながらキッチンへと向かおうとすると、玄関が見えた。
そこに人影があって、不思議に思ったぼくは、ソロリ、と近づいて行く。
「アキラ??」
靴は履いてるけど、玄関に背を向けるようにして、出る様子でもなさそうなアキラ。
ぼくが近づいても、こっちを見ることもせずに、なにやら〝外〟を窺ってるようだ。
「……なにして――」
さらに距離を詰めると、廊下から人の声が聞こえて来て口を噤んだ。
「……すみません」
この声は、ミカだ。
吸い寄せられるように、靴も履かず。
アキラの近くを陣取ると、息を殺すようにして耳を澄ませる。
「……いや。ごめん。悪いのは美佳ちゃんじゃないのにね」
そして次に耳に届いた声は、コウだ。
会話の内容までは理解しきれないけど、シリアスな空気なのは間違いない。