「ぐううぅっ…!!
おのれっー!!」


苦しみ悶えた化け物は例の二人を跳ねのけるようにして私の目前にせまる。


二胡をひく指すらも震えそうで声すらも恐怖でつまりそうだったが…ここまでくると辞めるわけにはいかない!!


化け物を見据えたままただひたすらに二胡を引き化け物をにらみすえてお腹に力をこめて吸い込んだ。


―――すると………。



いきなり眩い光が私の音色にさそわれてふわふわと奴から放たれた九つの尾の羽根が私の声と音色にみるみるうちに小さくなりするっ……とのどに溶け込んだ。

「「「――ゴクリ……!!!」」」」