虚空に舞う化け物の九つの不気味な尾を切り抜け黄金の翼を広げた鷹がその間をかい間ぬけた。




「詠え…………!!!」



鳥の声が聞こえたと同時に力尽きようとしていた最後の力を振り絞り周來が吠えた。




「おのれー!!!

小賢しい真似をっー!!!」



九つの尾を斬られた途端やがて獣は力が弱くなりその顔は狐の形となってゆく。