「お前の思い通りなんてなるかー!!!」



周來はありきたり化け物に突き刺した剣の刃に自らの血と獣血で混ざりあうのを墨とみたて“呪縛”と書き上げたまま剣を押し立てた。



―――ギャアアア‥!!


最後の渾身の力をこめたのか剣の刃は化け物の腹を突き抜けそのまま力尽きるようにたおれた。



「おのれ――――!!!

こしゃくな真似をしおって~!!」


呪縛の文字をかけられたせいなのか‥化け物は剣を自分の腹から引き抜こうとした時だった。




――――キッーー!!!



上空から張り裂けるような甲高い音とともに化け物の隙をみて一気に9つの尻尾を金のクチバシて切り裂いた。