剣のもち手さえ鮮血で紅にそまりつつもなお私に二胡をひくことを押し進める。


「まあ……。

次はお前のコイツのトドメをさしたらお前の番だからゆるりと待っているといい。」



ククク…と悪笑を浮かべた化け物に周來を見上げたが依然と周來の頬から長く逆立つ白銀の毛が伸び始め身悶え一瞬の隙を狙って化け物は生気を吸い取ろうとしていた。



「残念だったな……。

お前が一番嫌な試練を与えてやろう…!!!」



壮絶なやり取りにガクガクと震えて打ちひしがれている余裕もなく二胡の弦を気丈に弾く。