最期の名をいい終えるか言い終えないか…!!
いきなり動きが鈍くなったあと‥身体は小刻みに打ち振るえやがて獣の胸に剣が突き立てられていた。
「あっ…。」
思わず弦を弾く手が震え恐ろしさに声がふるえた。
「バカヤロウ…!!
そのまま何があっても弾いてろ―――!!」
「―――グアアアアッ…!!」
痛みに悶えている獣に怯むこともなく剣を突き立てるその彼の姿が薄く消えかかる。
―――その彼の言葉に滲んだ涙を拭う暇さえもなく再び弦を弾いた。
剣が光をおび獣は痛みにもがくように…彼から身を剥がした。
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