声高く張り上げ…先程“劉 軌”と名乗られた例の男の前へと歩みより武器を構えた。




―――ドォォォ‥‥‥ン。




激しい爆風なのか耳をつんざく力と力がぶつかるような熱い風に身体をもっていかれそうになりつつも必死で耐えて二胡の弦を弾き続ける。




「こしゃくな――――――――――!!!」




二胡の音が耳障りなのか‥‥化け物は唸り声を上げ尖った歯をギリギリとならし私とその男性を睨みつけた‥‥。



二胡の弦を弾き奏でるのに…とにかく集中する私の額にも次第に汗がうっすらと髪を濡らす。