ただその後は…二人言葉を交わす事もなく沈黙が漂う…。




 うかつに話かけられて女だとバレても面倒なので私は壁にそって立ち上がり藁を払うと一礼だけ会釈して部屋を後にした。





 ひとまず魔導師の情報を聞きつける為…街に繰り出し酒場へと入る。




 陽気な笑い声と酒の匂いが漂ってくる中をかき分けて壁際の席を陣取る。




 酒を注文して飲むフリをしながら周囲の声に耳を傾ける。


 すると同じように酒を注文しながら…いっこうに…手をつけずにいる青年に目が止まった。