予鈴が鳴ったので教室に戻ると、いつもの騒がしい教室に違う空気が漂っていた。
「あっ!翼だ!本人登場だよ!」
教室に入ろうとした俺の前に、ニヤニヤと薄気味悪い笑みを浮かべながら数人のクラスメイトが立ちはだかった。
その異様な空気に背すじが凍る。
なぜだか心臓が痛いくらいに高鳴っていた。
「お前さー、哲がすきってマジ?」
頭の上に何10トンもの重りが落ちてきたかと思うような衝撃だった。
体がまったく動かなくて、自分の体なのに自分の体じゃないみたいな感覚。
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