こちらに背を向けて友達と話し始めた大上くんを見てわたしは静かにこの場から離れた。



ちょっと、さっきのはまずかったかな?
怒らせちゃったな……


席替えしないかなぁ。
明後日、学校行くのが怖いよ。



大きな大きなため息を吐いて頭の中で考えていることを振り切るようにぶんぶんと思い切り振った。



いいや!もう知らない!


関わらないでって言ったんだからもう関わってこないよね、きっと。


嫌いってはっきり言ったんだから。




パタパタと走っていく背中を大上くんが真顔で見ていたことにわたしは気づくはずがない。



「大上どうかした?」


「……絶対捕まえてやる。あのチビウサギ」


「は?え?大丈夫か、おまえ」





波乱の予感……。