「早く」
そう急かされて膝立ちになりゆっくりと顔を近づける。
唇が触れる直前にわたしは、
「…好き」
小さく呟いて触れる程度のキスをした。
恥ずかしくてタオルで顔を覆いたいぐらいだよっ。
離れようとしたその時、後頭部に大上くんの手がまわって
優しく支えられまた唇を重ねられる。
「んっ…!」
大上くんはいつも強引。
わたしが苦しくなるまで離してくれない。
伝わってくる熱にどんどん身体が熱くなりはじめる。
「俺は日向子しか見てないから安心しろよ」
加速していく胸の鼓動。
真面目な顔を見せてそのあとに笑顔を見せるなんて大上くん反則です。