「…その他には?」

「はぁ?」

「…ハル…?」



その時、ハルは私の肩を抱いていた手を離しその人の襟ぐりを掴んだ。



「それ以外に、彼女に言うべきことはないのかよ」



その声と表情はいつもの穏やかなものとはまるで別人で、冷ややかに怒りを見せている。



「何だとっ…」

「わかってる?お前はこの子を傷付けたんだよ。お前のせいで傷付いて、トラウマになって…それでまた傷付いて、悲しい思いしてるんだよ」



殴りたいのを堪えるように、ぐっと力の込められる襟を掴む手。



「お前にとってもう昔のことでも、彼女にとってはまだ終わらない痛みなんだよ!!」

「……」



ハ、ル…