ー…
家に帰る気にもなれず、お店を出た足でそのままやって来たのはハルの家。
部屋のドアの前に座り込みぼんやりとして…何時間が経っただろう。気付くと時刻は夜11時すぎ
「……」
ザッザッ、と歩く音に顔をあげるとそこには仕事を終え帰ってきたハルの姿があった。
「…?霞ちゃん?」
「…ハル」
まさか居るとは思わなかったのだろう、その顔は驚きを浮かべる。
「!?何してんの!いつからいたの!?」
「いつだろ…8時くらい?」
「こんな寒い中!?風邪ひくでしょ!こんなに体冷やしてっ…」
ハルはそう私の顔や手に触れて冷たさを確認してから、急いで家の鍵を開ける。