「それでは皆さん。また明日。」
担任のその声で、学校は終わった。

いつもの場所で、あいつを待つ。この時間がどうしても長く感じて来たのは、いつからなのだろう。

「おまたせ」
その声で顔を上げる。少し眩しくって目を細める。そして、ゆっくり立ち上がる。
「全然待ってないよ…。」
っと、嘘を突きながら。

本当はもう30分も待っていた。あいつの事を。この時間が長すぎて、泣きそうになっていた。
早くあいつに会いたくって。
早くあいつの声が聞きたくって。