後ろ姿を見ていた2人は
仁は優衣の肩を抱きしめながら春を見ていた
あの小さくて、最初は無表情だったけどいつの間にか無邪気な笑顔だった女の子が、あんなに大きくなったと思っていた
「次会うときは春は陸の嫁さんにほしいね。仁」
と春が出ていた扉を見ながら言ってきた
「嫌だ。春は何処にも嫁にやらん。それが息子でもな」
一回言ってみたかったと言ってきた
「結婚したら戸籍上娘になるけどね。そしたら、春。仁のことお父さんと呼んでくれるのになぁー」
とちらちらみながら言ってきた
「ちっ。陸がしっかりした一人前の男になったら春との結婚認めてやろう」
とふてくされながらも言ってきた
「うれしいくせに」
と笑いながら言ってきた
仁は図星みたいだったためか真っ赤になった
優衣は仁をみてて面白かったのか笑い出した
面白くなかったのか仁は優衣にキスをした
優衣は真っ赤になった
仁も笑い出したが真剣な顔になり
「本当に良いんだな」
と確認して
「うん」
といって赤ちゃんをみて抱き締めた
これが春との最期だった