◇
チュンチュンと、遠くの方で小鳥の囀りが聞こえてくる。
---ん。もう朝か?
なんだか、久しぶりにぐっすりと眠れたような気がする。
---ぬくぬくと気持ちが良くて、まだ眠っていたいな・・・
「・・・・・」
ぬくぬく???
普段ならば感じない感覚に、重い瞼を薄らと開ければ、有り得ない位置にある太陽の眩しさに眉を顰めた。
「今、何時だ・・・?」
ボヤけている目を擦り、正面にある時計に目を向ければ・・・
「・・・9時?」
嘘だろ!?
とんでもない時間に驚く。
だが、誰も起こさなかったのは、俺がやっと眠れていたからなのだろうか・・・
溜め息を吐いて枕に再び頭を沈めた時、腕の中にある感触の異変に気が付いた。
---いや、まさか・・・
有り得ないと思いながらも、恐る恐るシーツを捲れば、プラチナブロンドの髪がサラサラと腕に掛かる。
「・・・・・」
そのまま捲っていくと・・・
「・・・っ!!!」
そこには、心地良さそうに眠るフローラの姿があった。