翌日、翔太と水族館に行く事になって、駅で待ち合わせ。

「おっす、真優」

「おはよっ!」

「んじゃ、行きますか」

そう言って、あたしの手をスッと優しく握る姿に、胸がキュンと高鳴る。

「水族館とか、俺初だわ」

「え、嘘」

「まじまじっ。真優は、行ったことあんの?」

「うーんと、中学のときの彼氏とね」

「……ふーん」

あからさま不機嫌になった翔太をみて、思わずニヤける。

ほんと……わかりやすいところは、変わらない。

「どんな奴?」

「翔太とは真逆のタイプ」

「俺と真逆?」

「うん。クールで、大人っぽくて」

「へーーーーーーー。俺は、クールじゃなくて、子供っぽいと」

「クールではないでしょ。あたしの名前を他の男の子に呼ばれただけでヤキモチ妬く人が大人とは言えないんじゃないんですか」

「わるかったな」

「でも、まぁ、あたしには翔太の方があってるみたいっ」

結局その人とは長続きしなかったし、翔太といるほうがずっと楽しい。