放課後、悠太君と一緒に翔太の部屋へと向かう。
「贅沢に個室。親父だろーね」
「はは」
ドアを開ければ、翔太はマンガを読んでいた。
「……なんで悠太がいんだよ」
「可愛い弟が見舞いに来てやったんじゃん」
「どーせ当てつけだろ」
「仲良くお手手繋いできたけど? おにーちゃん」
火花を散らしている2人を見て、思わず笑みが零れる。
「喧嘩しないでよ、2人とも」
「……ったく、なんで連れてんくんだよ」
「翔太会いたがってたじゃん」
「殴りてーだけだ」
「……素直じゃないなー」
「うるせ」
なんて呟いて、翔太は布団の中にもぐってしまった。
あ、拗ねた。