公園のベンチで待っていると、制服姿の悠太君の姿が見えた。 「お待たせ」 「ごめんね、早退させちゃって……」 「いや、元からそのつもりだったし」 「……悠太君、あたし」 「いいんだよ」 え……? 「俺に気なんてつかわなくていいんだよ」 「……ちがっ」 「真優ちゃん、今の真優ちゃんの気持ちぐらい俺にだってわかってる。 ……忘れようとしてる真優ちゃんの本当の気持ちも。 ……もう一度戻りたいと思ってることも」 悠太君の言葉に、涙が零れる。 そっと、悠太君はあたしの頬に触れる。