翔太の家に向かう、最後の曲がり角を曲がる。 すると、黒い車が一台翔太の家の前に止まっていた。 そして、家の玄関が開いて、翔太が出てきた。 「……っ。 翔太ぁ……っ」 あたしの、今でる精一杯の声で、翔太の名前を呼ぶ。 翔太は振り返って、そして目をまん丸にした。 「おま……なんで……」 翔太の目の前で、ゆっくり息を整える。 もう……しばらく会えなくなるのかな。 こうやって、翔太と目を合わせられなくなるの? ……それなら、今、全部伝えたい。 「……好きっ」 自分の、ホントの気持ち。