体育祭が終わり、10月。 もうすぐ、2学期が終わる。 周りの葉っぱも、いつの間にか茶色になっていた。 そして、1つの噂があたしの耳に届いていた。 「ねぇ、真優、本当なの?」 「うん、本当」 「でもっ、真優はそれでいいの? ……翔太君が、転校なんて」 噂は、『相原翔太が転校する』。 弟は残るのに変だって、周りは騒いでいる。 「いいもなにも、翔太が決めたことだから」 ……翔太が決めたこと。 自分に、そうずっと言い聞かせていた。