「声、出すなって言ってるだろ」
「無理だって」
――高級マンションの一室。
冷たい硝子のテーブルの上で、両足を開かれた私は明るい照明の下で冷えてもう感覚のない下半身を開き、雅臣の指で弄ばれて、あっ、あっ、と悦にも似たあえぎを漏らす
私を攻め立てる雅臣(マサオミ)の斜め後ろには、譲(ユズル)が面白ろ可笑しそうに笑って立っている
「コイツ、こんなんで喜んで、やっぱ当たりだな」
雅臣のその言葉はもう私の頭の中には届いていない
冷えた身体とは別に、熱く芯にまで響く快楽の波が、雅臣の指先の動きによって与えられる
「もう、――」
「まだだ、我慢しろ」
遠くから聞こえる譲の冷めた声。
そんなものはもう聞こえるはずがなく、私はそのまま淫靡な声を張り上げて腰をねじらせると小刻みに震えて果てた
「あーあ」
まだ、――始まったばかりの宴に。
私は力を失い、そのまま硝子のテーブルにうなだれた